重力加速度

歴史

天体上には「重力」なるものが存在する。その天体の中心に全質量があると仮定し、その天体の質量と中心までの距離によって求めることができる。地球にも重力が存在する。地上にある(地上に限らなくてもよい)物体に対して地球の中心が引っ張る力と他の天体からの力、そして自転による遠心力、更に緯度によって地球の中心軸までの距離がことなるので、その点を考慮に入れた「コリオリの力」という見かけ上の力から算出する。質量1(kg)の物体に掛かる重力、即ちこの物体に対して地球の中心が引っ張る力が重力でその値は9.8(N)となる。Nは力の単位で「ニュートン」と読む。別の単位を用いて1(kg)の物体に働く重力を表すと1(kgw)と表現できる。これは「重さ」と言って質量1(kg)にかかる地球の中心からの力である。「キログラム重(じゅう)」と読む。普通の人には何の違和感も無いことだろうが、物理を勉強してきたものにとって「体重何キロ」「50kgだよ」という会話には心の中でツッコミを入れたくなってしまう。「体重」というのはその人物が地球の中心から引っ張られる力である。つまり「重さ」である。しかしkgという単位は「質量」の単位である。だから「体重どれぐらい?」「今は50(kgw)」だよ。というのが正解である。あるいは「体重どれぐらい?」「今は490(N)だよ」というのが正解なのである。どうでも良いことである。

何故質量50(kg)の物体に掛かる重力が490(N)になるのか。それは質量に9.8を掛けたら重力になるという法則があるからだ。この9.8が「重力加速度」というものである。単位は(m/s^2)である。

少し重力に関係することを記しておきたい。ガリレオがピサの斜塔から物体を落下させる実験を行なった、という話をどこかで聞いたことがあるかもしれない。ガリレオは教会に出席している際、天井から吊り下げられている燭台が天窓からの風によって振り子のように揺れているのを見た。この時燭台の大きさ(重さ)が違っても天井から吊り下げている鎖の長さが同じものは、同じ周期で揺れることを見てある仮説をたてた。それまでの自然科学では「重いものは軽いものよりも早く落ちる」というのが定説だった。この定説に疑問を持ったガリレオはピサの斜塔からふたつの質量の違う物体を落下させる実験を行なった。結果、ガリレオの仮説通りふたつの物体は同時に着地した。ニュートンが万有引力を発見する70年ほど前のことである。1665年頃ニュートンは万有引力を発見する。そして、世界共通の認識として、万有引力の数値が決定されたのが1880年。今の科学を知っている自分たちには、ほぼガリレオがそのまま重力加速度まで計算で求められたのではないかと思ってしまうが、神様は何かの意図があってその発見を遅らされた。ピサの斜塔からおよそ300年経ってやっと重力加速度が数値として認知されるようになった。

中学生

現在長男は受験に向けて最後の追い込みに入っている。そういうと何となく今までの蓄積があるような印象になってしまうが、そうではない。息子と電話で話している内容をつなぎ合わせていくとあまり深い理解ができていない様子が見て取れる。色々と難しい年頃なので受験についてあまり首を突っ込まない方が良いことは分かっている。だからこれまで何度も助け舟を出そうとしたがそれを踏みとどまった。が、この土壇場ではそんなことも言えなくなっている。そもそも長男は県立高校を目指しているが、自分はいまのまま系列の高校に進学することを願っている。息子はどうしても系列の高校には行きたくない、信用できない先生しかいない学校など行きたくないの一点張り。確かに息子と同級の親御さんからそのようなことを相談されたし、現在その高校に在籍している高校生5名ほどからも「先生たちは生徒のことを全く考えない集団になってしまいました」と漏らしていた。だから、学校が良い状態でないことは何となく分かる。が、それでも自分は長男に系列の高校に行って欲しい。先生がどれだけダメ集団であっても、そこには信仰の友がいる。信仰の友がいる以上神様も守ってくださる。だから系列に行って欲しいのだ。しかし、県立に不合格で行くところがなくて系列の高校に入ることも避けたい。子どもの今後を考えた時に、自らの意思で系列を選んで欲しいのだ。だから県立には合格して欲しい。

そこで、昨日から英語、数学、理科の総復習動画を作るようにした。昨日は理科がほとんどになってしまった。今日も理科と数学の動画をこれから数本作ろうと思っている。

ニュートン

動画を作るので中学の範囲を全て把握しないといけない。教科書がないので文科省の指導要領と参考書を見て授業動画のシナリオを作っているのだが、色々なところに問題を感じてしまっている。中学生という発達段階では当然仕方ないことなのだが、真理とは違った方法が「正規の教え方」として紹介されている。

例えば前述の重力についてである。

本来は質量m(kg)の物体に働く重力Wは

W=mg(N)

という公式から求める。

ところが中学生なので重力加速度を知らないから、Nの単位を説明するために

質量100(g)の物体に加わる重力が1(N)であると教える

意味が分かるだろうか。この公式では質量の単位はkgを使わなくてはならない。そして重力加速度は9.8なのだがおよそ10として計算するのだ。つまり

0.1(kg)×10=1(N)

となるのだ。

こんな教え方をするんだ、と少し驚いた。仕方ないことなのである。例えるなら10メートルの高さまで登りたいけれど今持っているのが1メートルのはしごなのでこれでとりあえず1メートル上がって、そこから次のはしごを得て次の段階まで登りましょう、と言った感じである。

こと自然科学に関しては最初から真理、真実を教えないといけないのではないか?と悶々とした気分にさせられた。

広島三育学院中学校バイオリン・チェロ「Coming Home」

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