嵐を静める

怒り

病院には多くの公的に定められているルールがある。自分は全くの素人なので毎日そのようなルールに遭遇する。例えば必ず設置しなくてはいけない「委員会」がある。「医療安全管理委員会」「褥瘡(じょくそう)対策委員会」「院内感染防止対策委員会」を設置しなくてはいけない。が、これが守られていなかったので今は「代表者会議」という名称でこれらの委員会を含めた会議を月に一度行っている。何故か自分も参加するように言われ数ヶ月前から出席している。今まで自分も色々な会議を経験してきたがここの会議は別格である。ルールもモラルも全くない。実は数ヶ月前から書記をするように言われ毎回の会議資料を作成し会議後は議事録を配布しているのだが、どの議案も結論が無い。ただ議題に対してそれぞれが好き勝手なことを喋るだけである。また議事進行が上手く行っておらず、どの議題について討論しているのかが分からなくなることも多い。挙手して発言、など誰も守らない。毎回、議事録を作成しながら、会議を行う意味について考えさせられている。

昨日は6月の定例会議だった。この会議に非常に強い意見を言う方がひとりいる。この会議だけでなく教会でもかなりの発言権を持っているらしい。この方は、とにかく自分の把握していないことがあるのが耐えられないようだ。そして自分が医院の全てを把握しており、自分は常に正しいと本気で思っているようだ。だから全ての議題に対して発言し、勝手に「はい、それではこの件はそう言うことにしましょう」と議長でも無いのに討議を打ち切ってしまう。なので、自分は「今のは何が結論だったのだろう?」と悩んでしまう。分からないなりに、必死の抵抗として「今の議案についてはどのように議事録に残しましょうか」と聞いてみるが勿論誰も答えられない。

とにかくこの会議がストレスでたまらない。昨日の会議は特に酷かった。あまりにも酷かったので久しぶりに「怒り」の感情が起こってきた。勿論、発言もしないしコンピュータに向かってメモを取っているだけなので怒りの感情を表現したわけでは無いが心の底から怒りを感じてしまった。

悲しみ

しばらくの間、怒りの気持ちがおさまらなかった。自分は怒るとその気持ちを表現してしまう方だが、昨日はそれができずただ悶々とした気持ちになった。そして怒りの次に起こった感情が「悲しみ」だった。イエス様の真似をして生きたい、と願い日に何度も「聖霊様が自分の心を支配してください」と祈っているのに怒ったことに対する失望である。イエス様に全てを投げ出しているつもりなのに全く変わっていない自分を不甲斐なく感じる。そして・・・

寂しさ

悲しみの気持ちの次に起こった感情は「寂しさ」だった。自分の気持ちを分かってもらえない、この気持ちを話せる人がいない、そして家族に会いたいと言う寂しさ。この気持ちになると仕事ができなくなる。会議後、すぐに休憩をとり一人になる時間をつくった。とにかく祈っていたがなかなか平安が与えられなかった。結局退勤しその後車を走らせながら祈り続けた。

2時間ほど経って少し落ち着いたので家に戻った。そしてもう一度自分の心の動きを冷静に振り返ってみた。怒りの感情が寂しさに変わっていることに気づいた。

イエス様もこの状況の中で「寂しさ」を感じておられたのかもしれない。自分が怒りの感情を持ったこと、人を憎んだこと、イエス様がすぐそばにいるのに孤独を感じたこと等々。そのような自分の愚行に対して寂しさを感じられたのでは無いだろうか。自分を見つめ多くのことを学ばせてもらった。それにしても今の職場で働き続けるのは厳しい。

弟子たちが荒れ狂う嵐 を静めることができなかったように、われわれはこの点において、無力 である。だがガリラヤの大波に平安を語られたおか方、どの魂にも平安 のことばを語ってこられた。どんなに嵐がはげしくても、イエスに向か って「主よ、助けてください」との叫びをあげる者には救いがある。魂 を神にやわらがせてくださるイエスの恩恵によって、人間の欲情との戦 いは静まり、心はイエスの愛のうちに休まる。「主があらしを静められる と、海の波は穏やかになった。こうして彼らは波の静まったのを喜び、 主は彼らをその望む港へ導かれた」(詩篇 107:29、30)。「この ように、わたしたちは、信仰によって義とされたのだから、わたしたち の主イエス・キリストにより、神に対して平和を得ている」。「正義は平 和を生じ、正義の結ぶ実はとこしえの平安と信頼である」(ローマ 5: 1、イザヤ 32:17)。
各時代の希望電子版 p342  「静まれ、黙れ」

The First Seven 5: 最初の殺人(神様は意地悪なのか?)
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