究極の二択

選択肢1

自分の家は東武東上線の中板橋駅から7分ほど歩いたところにある。川越街道を渡るとすぐに自宅がある。子どもの頃は買い物といえば大山商店街か池袋である。池袋はどこに行くにも通過点になるので週に何回と無く行っていた。そういえば昔は鉄道のストライキというのがあって、ストの日は放課後必ず東上線の線路上を歩いた。何故だか分からないがとにかく線路上を歩くのが好きだった。池袋での買い物は西口の東武百貨店か東口の西武百貨店である。が、東口を出たところにキンカ堂という小ぶりのデパートの様な店があった。東口はまだトロリーバスが走っていた。母と買い物に行くと必ずキンカ堂にも寄っていた。買い物もあるのだが喫茶店に入るのだ。自分はあまり喫茶店というものを知らなかったのでそんなところに連れて行ってもらえることが凄く嬉しかった。まだコーヒーの味を知らない小学生なので注文は母に任せる。基本的には「クリームソーダー」か「レモンスカッシュ」の二択である。当時子どもが飲めるものと言ったらそれぐらいしかなかった気がする。自分はいつもクリームソーダーにしていた。母はレモンスカッシュかコーヒーを注文していた。まだものが今の様にたくさんある時代ではない。限られたもので満足することを強いられる時代だった。そんな時代だからクリームソーダーもレモンスカッシュもご馳走でありありがたいものだった。

選択肢2

自分には9歳違いの従兄弟がいた。よしたか君。彼と遊んだ記憶が殆どない。彼は3歳の時に白血病になってしまった。今でこそ白血病は治る病気になっているが当時は極めて難しい病とされていた。彼の家は練馬区だが少しでも先端の医療を受けられる様にと自分の家から近い日大病院に入院していた。よしたかくんはヤクルトが好きだった。今でこそヤクルトはどこでも買えるが当時は定期購入をしている人以外は買うことが難しかった。幸い自宅のそばにヤクルトの販売所があったので朝の配達が終わったおばさん達からあまりを買っていた。そしてよしたかくんのところに持って行くのである。持って行くのは小学6年生の自分の仕事。数個のヤクルトをおばさんに手渡して帰ろうとするといつも決まって「少し休んで行きなさい」と言って一階の喫茶店でレモンスカッシュをご馳走してくれる。クリームソーダーよりも少し大人になった気分である。3年間の闘病生活ののちよしたかくんは亡くなってしまう。無邪気で、少しでも体調が良いときは「イエス様が治してくれた」と笑顔で言う可愛らしい少年だった。今は喫茶店でレモンスカッシュを注文することはまずないが、それでも喫茶店のショーウインドウにレモンスカッシュが並んでいるとよしたかくんを思い出す。

ものはなかったけど

昭和40年代、50年代。ものは少しずつ増えてきたけれどまだまだ今の様に多くのものがあった時代ではない。レモンスカッシュとクリームソーダーがご馳走な時代である。ものはなかったけど、何故か豊かだった気がする。少なくても今の様にものがある時代よりも豊かだった気がする。持ち物、所有物と豊かさは必ずしも比例しないのか。今日、読んでいた初代文集の言葉に気になるものを見つけた。

もし彼らが、財産に執着し、自分たちの義務について主に尋ねることをしないならば、主は彼らに義務を知らされない。そして、彼らは財産 を持っていることを許される。そして、悩みの時に、それは彼らを押し つぶす山のように、彼らの前にあらわれるだろう。そして彼らは、それ を処分しようとするのであるが、もう、それはできないことをわたしは見た。わたしはある人々が次のように嘆くのを聞いた。「働きは衰微していた。神の民は真理に飢えていた。それなのに、われわれはその欠乏を 満たそうとしなかった。今、われわれの財産は役に立たない。ああ、わ れわれはそれを手放して、天に宝を蓄えておいたらよかったのに。」わたしは、犠牲が増加せず減っていき、燃えつきるのを見た。また、神はすべての神の民が同じ時に、財産を処分することを望まれないことを見た。 もし彼らが喜んで聞き従うことを望むならば、神は必要に応じて、いつ、 またどれだけ売るべきかを示してくださるのである。過去において、再 臨運動を支えるために、財産を処分するように要求された人々があった。 またその反面、必要な時が来るまで財産を持っていることを許された 人々もある。働きが必要とする時が来るならば、売ることが彼らの義務 なのである。

初代文集 電子版 p75

今あるもので満たされて生きることを学びたい。

『饅頭のような聖書の22の話』第11回「キリストはまもなくもう一度来る。」10月13日 講師:河原 久

 

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