4月16日
今日は5歳下の弟の誕生日。同じ物理学科を卒業し共に同じ「素粒子」が専門。自分は理論研出身だが弟は実験研出身。性格や考え方が全く違う兄弟だがなぜか同じことを学び同じ道に進んでしまった。同じ学校で教鞭をとるようになりかなり長い間一緒に働いた。が、その時間が経過する毎に二人の考え方の差は広がり埋められない溝になってしまった。自分はそこまで意識していなかったが弟は自分のことを敵視しており自分のもつ教育観を全く否定していた。そのうち兄弟なのに会話もなくなり、実家に帰省する際も実家でかち合わないように帰省期間をずらすようになってしまった。いつの間にかこんなおかしな関係になってしまった。もともとは歳が離れていることもあり結構仲良くやっていたつもりだったが、やはり同じ職場で同じ専門分野ということが災いしたのだろうか。
すこしだけ
このような関係は良くないと思い、一年前に自分が広島を離れる際に思い切って弟に挨拶してみた。引越しの荷物をすべて運び出しいよいよ自家用車を運転して広島から青森に向かう時に二軒隣に住む弟を訪ねてみた。呼び鈴を押して弟が出てくるのを待っているわずかな時間に色々な思いが心の中で去来しなぜか涙が溢れてきてしまった。奥さんが出てきたが自分をみると「あ、お兄さん。少しお待ちください」と弟を呼びにまた家に戻った。すぐに弟が出てきたがその時にはもう完全に涙が出てきてしまったので、弟に背中を向けて「じゃあ、お兄ちゃんはこれで行くから」と後ろにいる弟に手だけ振った。弟がどのような顔をして見送ってくれたのかは分からないが申し訳ない気持ちと後悔と寂しさが溢れてきた。あれから一年以上経つが弟の顔を見たことはない。ただ、あの日から弟のことを真剣に祈るようになった。毎日必ず祈っている。そして時々、本当に時々LINEで近況を報告している。そして今朝もお祝いのメッセージを送った。誕生日プレゼントとなると気恥ずかしいので昨日青森の美味しいお米「青天の霹靂」や青森の名産品を少しだけ送った。いつかまた何のわだかまりのなく仲の良い兄弟になれたら良いけどそれは神様がしてくださることなのかもしれない。
「すべての人と相和し、また、自らきよくなるように努めなさい。きよくならなければ、だれも主を見ることはできない。」
ヘブル人への手紙 12:14 口語訳
2022年4月16日 「信仰生活、楽しんでいますか?」
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