もともと
宗教改革或いは現在のプロテスタント教会を語る上で必ず名前が出てくる人物のひとりがジャン・カルヴァンである。元々、教皇を支持するクリスチャンであったが従兄弟と話しているうちに教皇権やローマ教の矛盾に気づくようになる。結局、改革支持の立場をとるようになり、他のクリスチャン同様多くの試練と逃亡を経験する。フランス人で、自国にてそれなりの立場があったにも拘らず、教皇支持者たちから追われ、ついに国外にまで逃亡する事態になってしまう。
異端撲滅の厳粛な誓いが、大聖堂において行われた。その場所には、 約300年後に、生きた神を忘れた国民が理性の女神を祭るのであった。 ふたたび、行列が整えられ、フランスの代表者たちは、誓ったことの実 行に取りかかった。「処刑台が少しの間隔をおいて立てられ、プロテスタ ントのキリスト者が生きながら焼かれることになっていた。そして、王 が近づいた時に、薪に火をつけ、行列が止まって処刑を見るようにした。」これらの証人が、キリストのために耐えたさまざまの責め苦は、あまり に痛ましくて詳述できないほどである。しかしながら彼らは、決して動 揺しなかった。取り消しを勧められた時、1人は次のように答えた。「わ たしは、預言者たちと使徒たちとがかつて教え、そしてすべての聖徒た ちが信じたことだけを信じる。わたしの信仰は神に対する確信であって、 黄泉のすべての力に打ち勝つものである。」
行列は幾たびとなく、処刑の場に立ち止まった。やがて王宮の出発点 にもどると、群衆は散っていき、王と高位聖職者たちはその日の行動に 満足し、異端を全滅するまで継続すべき仕事が始まったことを祝って別れた。
フランスが拒否した平和の福音は、徹底的に根絶され、恐ろしい結果 を招いた。フランスが全力を挙げて、宗教改革者たちを迫害しはじめた 日から、258年後の1793年1月21日、以前とは全く異なった目 的のもとに、もう1つの行列がパリ市中を通った。「ふたたび、王が主要 な人物であった。ふたたび、騒ぎと叫び声があった。ふたたび、もっと 多くの犠牲者を求める声があがった。ふたたび、黒い処刑台が立てられ た。ふたたび、その日のできごとは、恐ろしい処刑で終った。ルイ16世 は、看守や処刑者たちに押さえられて、もがきながら処刑台まで引きず られてきた。そして、そこで、人々に力いっぱい押さえられ、おのが落 ち、彼の首は処刑台上に転がった。」27 犠牲になったのは王だけでは なかった。血なまぐさい恐怖時代に、そのあたりで2800人がギロチ ンで殺されたのである。
各時代の大争闘電子版p221 フランスの宗教改革
ジュネーブ
スイスに居を移したジャン・カルヴァンは結局ジュネーブに長期にわたって滞在して福音の種まきをし続けた。ジュネーブ大学は当初神学校としてカルヴァンが創設したものである。
カルバンは、30年近くジュネーブで働いた。最初は、聖書の道徳を守る教会の設立のため、その後は、ヨーロッパ全体に宗教改革を進展さ せるためであった。彼の公の指導者としての行動は、無傷ではなく、彼 の教義にも誤りがなかったわけではない。しかし、彼は、その当時特に 重要であった真理を宣布する器であった。彼は、急速に回復しつつあっ た法王権に対抗して、プロテスタント主義の原則を維持した。また、ロ ーマの教えのもとに助長された高慢や腐敗のかわりに、単純で純潔な生 活を改革教会において促進させた。
各時代の大争闘電子版p227 フランスの宗教改革
ジュネーブから、印刷物や教師が出ていって、改革の教義をひろめた。 各地の迫害を受けた人々が、この地点に、教えと勧告と励ましを求めた。 カルバンの都市ジュネーブは、西ヨーロッパ全体のかり立てられた改革 者たちの避難所となった。幾世紀も続いた恐ろしいあらしを逃れて、避 難者たちがジュネーブの門に来た。家と親族を離れ、飢え、傷ついた彼 らは、ここで温かく迎えられて看護された。彼らは、ここに住みつき、 その技量、学問、敬虔さによって、この都市を祝福した。ここに避難し た者の多くは、ローマの圧政に対抗するために自国に帰っていった。勇 敢なスコットランドの改革者、ジョン・ノックス、多くの英国の清教徒 たち、オランダやスペインのプロテスタントたち、また、フランスのユグノーたちは、彼らの故国の暗黒を照らす真理のたいまつを、ジュネー ブから持っていったのである。
各時代の大争闘電子版p228 フランスの宗教改革
今日の御言葉
「年若い者も弱り、かつ疲れ、 壮年の者も疲れはてて倒れる。 しかし主を待ち望む者は新たなる力を得、 わしのように翼をはって、のぼることができる。 走っても疲れることなく、 歩いても弱ることはない。」
イザヤ書 40:30-31 口語訳
Christmas Voice 2022
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