ペテロ
最初にイエス様の弟子となったペテロが新約聖書に登場する。アンデレの兄である。直情型でお調子者。あまり深く考えずに不用意なことを言ってしまうところもある。が、一方でイエス様の様子やイエス様の信仰生活を間近で見ておりその影響を強く受けた。特にイエス様の十字架の場面ではあれほど深い愛情を示されたにも関わらず師なるイエス様を知らないと言ってしまう。後悔の涙をなんども流しながら反省した。自分なんかもうだめだ、と思ったことも何度もあっただろうがそれでもイエス様の憐れみ深い眼差しに触れて大きな回心を経験する。
そんなペテロが翻ってイエス様のために自分の命をも惜しいと思わない生き方に変えられていった。最終的には殉教するが、イエス様の十字架以降大きな活躍をする。その場面を今朝読んでいた。
不都合なペテロ
「そのころ、ヘロデ王は教会のある者たちに圧迫の手をのばし」た。当時、ユダヤの政府はローマの皇帝クラウディウスの支配下にあったが、ヘロデ・アグリッパ王が実権を握っていた。ヘロデ王はまたガリラヤの領主でもあった。彼はユダヤ教への改宗者であると公然と名のり、うわべだけはユダヤのおきての祭儀を熱心に守った。ヘロデはユダヤ人の支持を受けて、自分の地位と栄誉を確保したいと思い、ユダヤ人の望みどおりにキリスト教会を迫害し、信者の家や所有物を破損し、教会の指導者らを投獄した。彼はヨハネの兄弟ヤコブを 獄 に投げ込んで、もう1人 のヘロデ王が預言者ヨハネを打ち首にしたように、剣で彼を殺すために 死刑執行人を送った。このような行為が、ユダヤ人を喜ばせたことを知 って、彼はペテロをも投獄した。
患難から栄光へ電子版p109 牢獄から救われたペテロ
刑の確定
ついにペテロの処刑の日が決まったが、信者たちの祈りはなお天にのぼっていた。彼らが精力と同情の気持ちを注ぎつくして熱心に助けを祈 り求めている時、神のみ使いたちは投獄されている使徒を見守っていた。
ヘロデは以前に、使徒たちが獄から逃げたことがあるのをおぼえていたので、今度は用心に用心をした。どうみても救われる可能性がないように、 ペテロは16人の兵卒に夜昼寝ずの番で監視された。また獄房では2本 の鎖につながれて2人の兵卒の間におかれ、その鎖はそれぞれ兵卒の手 首に結びつけてあった。ペテロが少しでも動けば必ず彼らに気づかれた。
患難から栄光へ電子版p110 牢獄から救われたペテロ
処刑前夜
処刑が予定されていた前夜のことである。ペテロを助けるために力強い天使が1人送られる。神の聖徒ペテロを閉じ込めていた頑丈な門は人 手によらずに開く。至高の神のみ使いがそこを通り抜けると、門は音も なくしまる。天使が獄房に入っていくと、ペテロは神を信頼しきって安 らかに眠っている。
天使をとりまいていた光が獄房いっぱいにひろがるが、ペテロは目をさまさない。天使の手が触れるのを感じ、「早く起きあがりなさい」という声を聞いてはじめて目をさました彼は、天の光が獄房に輝き、大いな る栄光の天使が前に立っているのを見る。彼は語りかける言葉に機械的 に従い、立ち上がりながら両手をもちあげた時、鎖が手首から落ちてい るのにぼんやり気がつく。
再び天使の声が「帯をしめ、くつをはきなさい」と命じると、ペテロ は天使を不思議そうに見つめながら、機械的にその命令に従い、夢か幻 を見ているにちがいないと思う。またもや天使が「上着を着て、ついてきなさい」と命じる。天使が戸口のほうへ歩き出すと、日ごろおしゃべ りなペテロも、この時ばかりは驚いて物も言えずにだまってついていく。 彼らが番人をまたいで通り過ぎ、錠前の頑丈な門のところに来ると、門 はひとりでに開いて、すぐまた閉じる。その間、内側と外側の番人は動 かずにその部署についている。
患難から栄光へ電子版p111 牢獄から救われたペテロ
次にまた内外とも見張りのついている2番目の門に来る。それははじ めの門と同じように開き、蝶つがいのきしる音も鉄のかんぬきのガチャ ガチャいう音もしない。2人はそこを通り抜ける。門はまた音もなく閉 じる。第3の門も同じようにして通り過ぎ、表通りに出る。1言も声は なく、足音もしない。まばゆい光につつまれた天使は音もなく前を歩い ていくので、ペテロはとまどい、夢ではないかと思いながら、そのあと からついて行く。こうして2人が1つの通りを過ぎると、自分の任務を 果たした天使は突然姿を消す。
天来の光が消えると、ペテロは真のやみの中に取り残されたように感 じた。しかし暗やみに目がなれて来ると、その暗さも次第にうすらいで きた。彼はただ1人静かな通りに立って、冷たい夜風にさらされていた。 ようやく彼は自分が自由の身となって、なじみの深い町の一角にいるこ とを悟った。彼は自分のいる場所がわかった。そこは彼がたびたび来た ところで、翌朝はそこを通って刑場に向かうはずであった。
ペテロは過ぎ去った数分間の出来事を思い起こそうとした。彼はくつ も上衣も取り去られて2人の兵卒の間につながれ、眠ったことを思い出 した。今自分の身のまわりをよく調べてみるとちゃんと上衣を着て、く つもはいていた。残酷な鉄かせをはめられてはれあがっていた手首は自 由になっていた。彼は自分の救われたのが気の迷いでも夢でも幻でもな く、喜ばしい現実であることをさとった。あすは死刑に処せられるはず であったのだが、見よ、天使が彼を獄屋と死から救い出したのである。 「ペテロはわれにかえって言った、『今はじめて、ほんとうのことがわか った。主が御使をつかわして、ヘロデの手から、またユダヤ人たちの待 ちもうけていたあらゆる災から、わたしを救い出して下さったのだ』」。
使徒は、兄弟たちが集まって、彼のためにその瞬間も熱心に祈ってい る家へとすぐさま向かった。「彼が門の戸をたたいたところ、ロダという 女中が取次ぎに出てきたが、ペテロの声だとわかると、喜びのあまり、 門をあけもしないで家に駆け込み、ペテロが門口に立っていると報告し た。人々は『あなたは気が狂っている』と言ったが、彼女は自分の言う ことに間違いはないと、言い張った。そこで彼らは『それでは、ペテロ の御使だろう』と言った。
患難から栄光へ電子版p112 牢獄から救われたペテロ
守り
天使に命じられたところに行って、真理を求めている1人の人に会っ たピリポの経験、神からの使命をもった天使の訪問を受けたコルネリオ の経験、投獄され死刑の宣告を受けながらも無事に天使に助けられたペ テロの経験、どの経験もみな、天地間のつながりの密接なことを物語っ ている。
こうした天使のおとずれの記録は、神の働き人に力と励ましを与える にちがいない。今日、使徒時代と全く同じように、天の使者たちは地上 くまなくおとずれて、悲しむ者を慰め、罪びとを守り、人々の心をキリ ストに導いている。われわれは天使たちを見ることはできないが、彼ら はわれわれと共にいて導き、守り、行く手を示しているのである。
天はその神秘的なはしごにより、地へと近づけられている。その 土台は地に固くすえられ、その頂点は神のみ座にまで達している。
患難から栄光へ電子版p115 牢獄から救われたペテロ
試練に会っている者、苦しんでいる者、誘惑に陥っている者の近くに 来るのが天使の働きである。彼らはキリストが身代わりにいのちをささ げられた人々のために、たゆみなく働いている。罪びとが悔い改めて救 い主のみもとに行くと、天使たちはそのおとずれを天に携えて行く。す ると天使たちのあいだに大きな喜びが起こる「。罪人がひとりでも悔い改 めるなら、悔改めを必要としない99人の正しい人のためにもまさる大 きいよろこびが、天にあるであろう」(ルカ 15:7)。暗黒を追いやっ て、キリストについての知識をひろめるわれわれの努力が成功するたび に、天にそのことが知らされる。父なる神のみ前にその行為が取り上げ られると、全天軍は喜びにわくのである。
天の支配者や権威者たちは、神のしもべたちが、見たところ思わしく ない状況のもとでつづけている戦いを見守っている。クリスチャンが救 い主のみ旗のもとにはせ参じ、信仰の戦いをりっぱに戦いぬく時、新し い勝利が遂げられ、新しい名誉が勝ちとられているのである。天使たち はみな神のつつましい信徒たちに仕えている。
患難から栄光へ電子版p116 牢獄から救われたペテロ
Golden Angels Reunion Concert 2012 ‘One Voice, One Mission’ 01 Blessed Assurance’ HD
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