シャコンヌ

久しぶりに聴いた

今日も休みがもらえたので太宰治記念館に行ってきた。が、その投稿は明日に回してその道中のこと。いつもは礼拝のメッセージを聴きながら運転するのだが途中でYouTubeの接続が不安定になりiPhoneの音楽が流れた。適当にシャッフルされて流れた曲がJ.S.バッハの無伴奏バイオリンのソナタとパルティータ」の中の「パルティータ第2番二短調BWV1004」通称「シャコンヌ」だった。バッハの無伴奏バイオリン、無伴奏チェロ共に大好きであるが特にシャコンヌは大好きで何度感動したか分からない。この曲に励まされ支えられてきた。自分の葬儀にはシャコンヌとGolden AngelsのThe Missionの2曲を流してもらいたいと常々考えている。ただこのシャコンヌが非常に長い。いろいろな演奏を聴いたがほとんどの場合15分を超える。これを弾き続けるバイオリニストも大変だと思う。全てを聴いた訳ではないが多くのバイオリニストの演奏の中で、最も好きだったのが日本人の潮田益子さんの演奏だ。小澤征爾さんと一緒に齋藤秀雄先生に直接教えを受けた世代の方である。

潮田益子さんについて

1942年に生まれ桐朋学園高等学校時代には小野アンナ、斎藤秀雄らに師事。1961年の卒業後はソ連政府に招待されレニングラード音楽院に3年間留学。1963年にはエリザベート王妃国際音楽コンクールで5位に入賞。1966年のチャイコフスキー国際音楽コンクールにおいて2位に入賞。その後小澤征爾やズービン・メータなど名指揮者の元、ロンドン交響楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、シカゴ交響楽団、ボストン交響楽団など世界の一流オーケストラと共演。勿論サイトウキネンオーケストラにも度々参加していた。ニューイングランド音楽院教授であり演奏家としても活躍していた。が、2013年に白血病のため死去。

潮田さんのシャコンヌは非常に優雅で繊細な音もはっきり弾く演奏でまさに舞踏曲らしい雄大でドラマチックな表現をされる。自分も潮田さんの演奏に魅了され何度もシャコンヌにチャレンジしたが未だに弾く事ができない。

小澤征爾さんと齋藤秀雄先生

このシャコンヌを齋藤秀雄先生がオーケストラ用にアレンジした。そして大きなステージでこの曲とチャイコフスキーの弦楽セレナーデ(セレナード)を指揮するように小澤征爾さんが言われた。何度もオケと追わせるがどうしてもシャコンヌのイメージが定まらないと斎藤先生に小澤さんが泣きつきに行く。その時に齋藤秀雄先生が小澤征爾さんにひとつのヒントをくださった。「年老いたチェリストが十字架の前で、自分の人生を振り返りながら演奏している光景を想像してごらん」とアドバイスされたという。因みに齋藤秀雄先生は日本を代表するチェリストの1人であった。斎藤先生の意図とは違うかもしれないがシャコンヌの中間部に讃美歌の「血潮したたる、主の御かしら」に似た部分が出てくる。勿論シャコンヌは讃美歌ではない。が、その生涯のほとんどを教会音楽に捧げたJ.S.バッハのことだからその曲想にも何かしらイエス様のイメージがあるのかも知れない。シャコンヌを聴きながら安息日を迎えるべく心の準備ができた夕刻であった。

バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004 潮田 益子 1996(シャコンヌは17:39から)

 

【アカペラ A cappella 】 BACH Matthew Passion BWV 244 Chorale バッハ-マタイ受難曲コラール 受傷的祢 血潮したたる(讃美歌136)

 

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