傷つける人
コロナや地震に気を取られているが、その他の場面でも多くの問題が起きている。人が争っている場面を見るとすごく気持ちが沈む。決して平和主義者ではない。平和を強く望んでいるが、しかし自分自身非常に短気である。ここ数年は人との接点があまりないので怒りの感情を持ったことは殆どないが、実際には短気な性格が隠れているだけで少し刺激すればきっと出てくるのだと思う。この性格にどれほど苦しんできたことか。反対に長男は文字通り平和主義者である。人と争うことが大嫌いで、少しでも大きな声を聞いただけで気持ちが萎えてしまう。小学生の頃、一緒に行ったレストランで小さな口論をしているテーブルがあった。その声が聞こえるとはなしに耳に入ってしまい、結局長男は一口も食事ができなくなってしまった。このところ、人が人を傷つけるニュースを頻繁に見かけるようになった。
中華そば堀川
経緯や事情は全くわからないが、自由が丘のラーメン店「中華そば堀川」の店主堀川将太氏が店の女性従業員に対して執拗に暴行を加える事件が伝えられた。堀川氏はその後逮捕されたらしいが、同店はミシュランガイドにも掲載される有名店。実際味も良いらしくお客さんの評判も良かった。ただ入店前に並ぶ際には足元の印にしたがって並ばないといけないのだがその列をはみ出したりすると堀川氏から容赦ない注意を受けることもあるという。何れにしても、パーティーと称して女性従業員に暴行を加える愚行を繰り返し行っていたことはまずいことである。
東大前刺傷事件
以前にも投稿したが共通テストの初日に東大前で受験生2名を含む3名を無差別に刺し怪我を負わせて高校2年生の事件も記憶に新しい。思うように成績が伸びず苛立つ気持ちもあったのかもしれないが、人に刃物を向けることなどは決してやってはいけない行為である。ましてやそれで人を刺すなど言語道断。命を落としてもおかしくない状況だったことを決して忘れないで欲しいし、多くの受験生の心に動揺を与えたことも反省すべきことだと思う。
車内喫煙を注意
今日のニュースでとてもショッキングな事件を知った。昨日23日、JR宇都宮線の車内で電子タバコを吸っていた飲食店従業員の宮本一馬容疑者を高校2年生の男子が「タバコを吸っていますよね。やめてもらえませんか」との注意に逆上しその場で当該高校生を殴りつけた。更に自治医大駅ホームに降りた後も暴行を続け右頬を骨折する重傷を負わせた。宮本容疑者はそのまま宇都宮線で逃走したが23日深夜に捕まった。
高校生の話
高校生の証言によると、同行してた友達が宮本容疑者の暴行をやめるよう間に入るも力で押し切られてしまった。そして車内に乗客はいたものの誰一人助けることもなく無視し続けていたという。
この高校生の勇気ある行動が何よりも賞賛されるべきである。しかし、現在は誰が凶器を所持しているか分からないから自分を守るためには決して争いに巻き込まれないよう注意喚起されている。だから、この車内の乗客も現代風に言えば当然の行動を取っていたのだろう。しかし、この話を聞いて当該高校生の怒りの矛先は宮本容疑者よりも車内にいながら「我関せず」貫き通した乗客に向けられていたのかもしれない。見方によっては何も悪くないこの高校生を宮本被告と無視し続けた乗客全員で集団暴行を加えたのと同じである。
立場
宇都宮線のニュースを知って、あることを考えていた。自分は宮本容疑者にもなれるし、注意した高校生にもなれる。やられている高校生を助ける友達もなれるし車内で知らぬ存ぜぬを貫く乗客にもなれる。容疑者、加害者を批判することは簡単であるが、自分が容疑者になる可能性もあるのだ。
聖書のある話を思い出した。「善きサマリヤ人」という話である。
イエスが答えて言われた、「ある人がエルサレムからエリコに下って行く途中、強盗どもが彼を襲い、その着物をはぎ取り、傷を負わせ、半殺しにしたまま、逃げ去った。 するとたまたま、ひとりの祭司がその道を下ってきたが、この人を見ると、向こう側を通って行った。 同様に、レビ人もこの場所にさしかかってきたが、彼を見ると向こう側を通って行った。 ところが、あるサマリヤ人が旅をしてこの人のところを通りかかり、彼を見て気の毒に思い、 近寄ってきてその傷にオリブ油とぶどう酒とを注いでほうたいをしてやり、自分の家畜に乗せ、宿屋に連れて行って介抱した。 翌日、デナリ二つを取り出して宿屋の主人に手渡し、『この人を見てやってください。費用がよけいにかかったら、帰りがけに、わたしが支払います』と言った。 この三人のうち、だれが強盗に襲われた人の隣り人になったと思うか」。 彼が言った、「その人に慈悲深い行いをした人です」。そこでイエスは言われた、「あなたも行って同じようにしなさい」。ルカによる福音書10:30-37
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