益と損失

トラブル

職場ではしばらく前からペンキ塗りに勤しんでいる。非常階段(建物の外側)が錆びてきており早急に対応する必要があった。業者さんに相談したところ数十万円の見積もりが出たので丁重にお断りして自前で塗ることにした。何もこの暑い夏にやらなくても良いと思うのだが、とりあえず取り組んでいる。道具から揃えるのでその分の費用は掛かるがそれでも5万円もあれば塗れると思う。一方で毎回熱中症になりかけることもあり自己管理が要求される。今は塗装に入ったので少しは楽になったが以前の剥離作業、錆び落としはとてもきつかった。

連日ペンキの作業が多いのだが、時々トラブルがあると解決するように言われる。医療現場ならではのトラブルもある。保険金に関することや訴訟に関することがその例である。自分には全く知識も経験もないのだがこれらの問題を任されることがあり毎回ドキドキしながら対応している。対応していると言うより、対応できないので弁護士を含め知り合いの専門家に相談している。

開示請求

診療録という言葉から、その意味は何となく「カルテ」ではないかと思っていた。が、実際には色々な書類がありそれらの総称を「診療録」というそうだ。カルテはもちろん看護記録、検査結果、CTやX線、MRIのデータ、検査所見、手術記録、処方箋等々すべてのことをさす。これらの保管義務は診療最終日を起算点として5年とされている。恐らく多くの病院がこれ以上の期間、保存していると思う。当院もかなりのデータを保管しており、恐らく開院当時からの殆ど全てが揃っていると思われる。この診療録は法律で「開示請求」があった場合に開示する義務がある。勿論誰もが請求できるわけではない。患者さん本人、ご遺族、法定代理人、後見人、また特別な委任を受けた人のみである。そしてこの開示請求に対応するのが結構難しい。例えば医療ミスなどを疑って開示請求をしてきた場合はそのまま発行すれば良い。勿論それが医療現場の不利になったとしても然るべきところで何らかの判断をしてくれるのでとにかく開示すれば良い。しかし問題は「診療録」によって第三者同士が争うこともある。例えば心肺停止で緊急搬送されてきた場合、カルテや所見、死亡診断書が遺産相続の重要資料になってしまうこともある。争う第三者同士がともに「開示請求権」を持つ人であり、片方が開示を希望し他方がそれを望まなかった場合。請求してきた人の願いだけで果たして発行しても良いのか、と悩んでしまう。ある人の益がある人の損失に繋がる。双方ともに開示請求権を持つ人であれば悩んでしまう。多くの病院で死亡の場合開示期限は2ヶ月ぐらいに定められている。これが10年ぐらい前のことで今だに遺産相続で争っているとなれば、やはりこちらも弁護士の判断を仰ぐ必要がでてくる。

遺産と保険金に関する相談は結構多い。

裁判

身内がお金や土地などの財産で争うと言うことは、間々あるだろうが前職の教育現場では殆ど無関係であった。ところが医療現場で働くようになってこれらの問題が結構頻繁にあることを知りとても驚いているしショックでもある。財産は人を変えてしまうこともあるようだ。

一方で今現在自分の裁判が行われている自覚を持つことも大切だと思っている。天において史上最強の敏腕弁護士が自分のために弁護をしてくださっている。命をかけた弁護をしてくださっている真っ最中である。人間同士が些細な財産で争うことの寂しさ。もっと広い視野で、永遠の命というチャンネルでこの法廷を見なくてはいけないとつくづく感じる。

神は、そのしもべを通して人間に語り、注意や警告をお与えになり、その罪を 非難なさる。神は、すべての人の品性が決定される前に、そのあやまちを正す機 会をお与えになるが、もしその人が正されることを拒否するならば、神のみ力は、 その人の行為の傾向をほかに向けるために干渉することをしない。彼には同じこ とをくり返すことが容易なのである。彼は、聖霊の感化に反対して心をかたくな にしている。光を退け続けると、さらに強力な感化力であっても永続的な印象を うけつけなくなるのである。
人類のあけぼの電子版 p216  エジプトの災害

20220820礼拝 こども 稲田豊

 

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