バビロン捕囚

The Exile 

B.C.600年頃、南ユダ王国が新バビロニア帝国のネブカデネザル王に征服されエルサレムの住民たちが囚われの身になりバビロンに連れて行かれた。聖書のエレミヤ書にはバビロン捕囚は70年であることが明示されているが歴史書ではそれよりも短い期間が説明されている。

「実際、おまえたちは七十年間バビロンにいることになる。そののち私は、おまえたちに約束しておいたすべての祝福を与え、故国に連れ戻す。 わたしは、おまえたちのために立てた計画をよく知っている。それは災いではなく祝福を与える計画で、将来と希望を約束する。 その時になったら、わたしはおまえたちの祈りに耳を傾ける。 真剣に探し求めるなら、おまえたちはわたしを見つけることができる。 そうだ。わたしはおまえたちに見つけられる。わたしはおまえたちを奴隷の身分から解放し、財産を回復し、追いやられた国々から集め、再び故国の土を踏ませる。」
エレミヤ書 29:10-14 リビングバイブル

バビロン捕囚、というか「捕囚」をThe Exile(エグザイル) と言うことを知っている日本人はどれぐらい居るのかわからないが、自分は出来事としては知っていたしダニエルなどの話も聞いている。が、この出来事の意味を殆ど理解してこなかった。

先日聖書通読でエレミヤ書を読んでいる時に、衝撃的な聖句に出会った。自分がいかに聖書を適当に読んでいたかが分かる恥ずかしい経験だった。こんなことも知らなかったのだ。

2種類のいちじく

祖国を失い異国の地であるバビロンに連行された人たちは本当に気の毒だと考えていた。実際、エジプトでのように過酷な労働を強いられていたわけでは無いし定住者たちはそこで子どもができ家庭を築いて行く。それでも捕囚の身である。解放される70年をどれほど待ち焦がれていたか。しかし、エレミヤ書は少し違った意味をこのバビロン捕囚に含ませている。

「バビロンのネブカデネザル王が、エホヤキムの子でユダ王国のエコヌヤ王を捕虜とし、ユダの高官、大工や鍛冶屋などの熟練工と共にバビロンへ連れ去ったのち、主は次の幻を私に示しました。 エルサレムの神殿の前に、いちじくを盛った二つのかごが見えました。一つのかごには、よく熟した採り立てのいちじくがありました。しかし、もう一方のかごのいちじくは、ひどく腐っていて、とても食べられない状態でした。 その時、主が尋ねました。「エレミヤよ、何が見えるか。」「いちじくです。とてもおいしそうなものもありますし、ひどい状態のものもあります。」 「良いいちじくとは、バビロンに移された人のことだ。わたしは彼らのためを思って、彼らを外国に送った。 わたしは、彼らが行った先で丁重に扱われるようにし、またこの地に連れ戻す。彼らを助けこそすれ、傷つけることはしない。彼らを植えて、二度と引き抜かない。 わたしに対して正しく応答する心を彼らに与える。彼らはわたしの民となり、わたしは彼らの神となる。彼らは大喜びで、わたしのもとに帰って来るからだ。 一方、腐ったいちじくとは、ユダのゼデキヤ王をはじめ役人たち、それにこの地に残っているエルサレムの住民のことだ。エジプトに住んでいる者も、この中に含まれる。わたしは彼らを腐ったいちじくのように処分する。 彼らは、地上のあらゆる国々から毛虫のようにきらわれる。彼らは、わたしが強制的に追いやる地で、あざけられ、ののしられ、のろわれる。 わたしが大虐殺とききんと疫病を送るので、彼らはついに、わたしが彼らと先祖に与えたイスラエルの地から絶たれる。」」
エレミヤ書 24:1-10 リビングバイブル

バビロンに連行されたのは神様の御意志でありご計画であった、と言うのである。しかもそれは異国の地で神様に忠実に従う訓練を受けるため、そして70年後に祖国にもどり真の意味で神の民となることを目的としていたと言うのだ。

スケールの大きさを感じる神様のご計画であり、この箇所を読んだ時に心が震えるのがよくわかった。神様は逆境と見える場所に敢えて導き、そこで訓練される。それは真の民を鍛え上げるためである。訓練を受けるために通う厳し目の学校に行くようなものである。

神様のご計画と言っても、苦しいことに違いは無いから多くの励ましを与えてくださっている。前述の言葉がまさにそうである。リビングバイブルで記したが口語訳の方が馴染みがあるかもしれない。

「主は言われる、わたしがあなたがたに対していだいている計画はわたしが知っている。それは災を与えようというのではなく、平安を与えようとするものであり、あなたがたに将来を与え、希望を与えようとするものである。」
エレミヤ書 29:11 口語訳

神様のご計画を信頼して従うことの大切さを教えていただいた。

バビロン捕囚とは?2600年後に帰還したって本当?(ワンポイント解説:聖書の基礎知識から奥義まで)

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