再臨の希望

眠り

60年近く生きて生きたので色々な方の死を経験した。自分が最初に死を目の当たりにしたのは小学6年生の時だった。同居の祖父が亡くなった。数ヶ月の入院生活後しばらくの眠りについた。なかなか死を受け入れることができず、寂しさと悲しさを抱えていたが寂しがることも出来ないまま全寮制の中学校に行くことになった。祖父の告別式が中学の入学式と重なっており、告別式の直後で心の準備ができていないうちに当時千葉県にあった全寮制のミッションスクールへと向かった。入学式やオリエンテーションに出席していないので勝手が全くわからない。毎日泣いていた。家が恋しくてたまらなかった。今すぐ全寮制の学校を辞めて自宅に帰りたいと毎日思っていた。唯一の支えが、1kmほど離れた高校のキャンパスに姉がいたことだった。次に経験した死は祖父の死から5年後。今度はやはり同居していた祖母が亡くなった。祖母は自宅で亡くなったので、その亡くなる一部始終を見ていた。死が怖くてたまらなかった。愛する家族を飲み込んで行く死が憎くて怖くてたまらなかった。その後、親しかった教会員が数名亡くなった。そして自分の先輩や同級生の死も経験した。大学4年になる前の春休みに友人が亡くなった。同じ研究室に配属されていた友人である。2月に、4月から始まる研究室メンバーの顔合わせ会をしたのが彼と会った最期になってしまった。肝臓ガンだった。また教員になって2年目に同級生の女子が白血病で亡くなった。中学から一緒だった仲間で、前述の通り中学校に遅れて入ったのでオリエンテーションを受けておらず分らないことだらけだったが彼女が色々と面倒を見てくれた。同級生の死は本当にショックだった。まだ25歳という若さである。その翌年にやはり中学から一緒だった仲の良い友人が亡くなった。やはりガンだった。彼が亡くなる2年前に沖縄で開催された教会の青年大会で会ったのが最後となってしまった。高校卒業後初めての再会だったが空白の時間などなかったかのように寮で過ごしたあの頃のようにすぐに高校生に戻れた。彼は医学部に進学し医師になった。就職してすぐ健康診断を受けガンが発見された。手遅れだった。それから2ヶ月で彼はイエス様の再臨を信じてしばらくの眠りについた。教員になった同級生数名と一緒に神戸で営まれた告別式に参列した。背中を丸めた、見覚えのあるお父さんとお母さんがとても小さく見えた。

色々な死を経験して来たが関わった生徒が亡くなることほど辛く苦しいことはない。3年前、自分が沖縄で教員をしていた時に担任した女子が幼い二人のお嬢さんを残して亡くなってしまった。そのほかにも数名亡くなっているし自分が把握していないだけで更に多くの卒業生が亡くなっているかもしれない。

つーぐー

自分が所属する教団は何故か狭い範囲で結婚することが多く、知らないうちにどなたかと親戚関係になっていることがある。自分の家も結構多くの家系と繋がっており、先日もある牧師先生から自分と親戚である事を伝えられ驚いた。
つーぐーは親戚である事をよく理解していたし、教え子でもあるのでとても仲良くしていた。つーぐーが中学の時に彼と出会ったが、高校では担任もしていた。つーぐーは音楽の才能に恵まれ曲もかけるしバイオリンやギターも得意だった。だからつーぐーや他の生徒を誘って弦楽アンサンブルを作り夏休みを利用して沖縄の教会で音楽の奉仕をしたこともあった。いつも正直で常に神様だけを見つめるつーぐーからいつも多くの事を教えてもらっていた。心が落ち込む時、つーぐーと話していると希望が湧いてくる。常に前向きで屈託無い笑顔を忘れない彼は年下ではあったが自分を支えてくれる大きな存在だった。そんな彼が今から6年前に亡くなった。明日が高等学校の卒業式、という時にこの知らせを聞いた。動転してしまった。つーぐーがこの世から居なくなるなんて考えられなかった。今すぐつーぐーのいる沖縄に行きたかったが卒業式の段取りは自分一人でやって来たので他の人に頼めない。また司会進行の責任もあるのでとりあえずすぐに沖縄に行くことは断念したが、崩れるように膝をつき祈った。祈った、というより「主よ、何故ですか?」とずっと言っていたように記憶している。本当に悲しい出来事だった。つーぐーの笑顔が今でも自分の心に残っており、そんな彼に語りかけたくなる衝動に駆られることがある。

先ほど、YouTubeで「私と神様シリーズ」を視聴している時につーぐーの妹さんの証を偶然聴かせていただいた。泣けて泣けて内容が今ひとつ入ってこなかった。とにかくつーぐーに会いたくてどうしようも無くなってしまった。親戚であり教え子、そんなこと以上に私を支えてくれた心の友であるつーぐー。彼がどれほど大きなものを、どれほど沢山残してくれたかはかりしれない。悲しみしかないが、間も無くイエス様がご再臨されてつーぐーに会えることだけが唯一の希望である。

16 Ai Miura 【私と神様シリーズ】

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