カノッサの屈辱

暗黒時代

中世が難しい。高校時代は少し理解していたが今は全く覚えていないため易しい解説書を読んでもその歴史を十分に理解でない。5C~15C、西ローマ帝国滅亡(476)から東ローマ帝国滅亡(1453)あたりを中世と言うらしい。だからミラノ勅令は中世には入らないのだろう。この時期が宗教、特に真のキリスト教にとっての混乱時代、暗黒時代である。ミラノ勅令以降キリスト教が公に認められるようになり、国教となった。それまでの大迫害から一転してキリスト教が擁護され、国教にまでなりあがる。また教会には多くのお金が入るようになり、本気でイエス様を信じているわけではない人も教会に集まるようになった。司教、司祭もふんだんにお金が集まる状況なのでその生活は派手になり教会も絢爛豪華な建物に変わっていった。そして、一度は失墜した教会や法王の権威も回復され国教となる。当然そこにはこの世の価値観が入り込み、財産家に忖度し聖書が教えていないことも教会は教えるようになった。

聖書が与えられず

法王教は広く人々に受け入れられ頭角を表す。また聖書に無い教えを大切にしているため信徒が個人的に聖書を所有することは稀なことだったという。

しかし、「法王制の真昼は、世界の真夜中であった。」
聖書は、民衆だけでなく、司祭たちにさえほとんど知られていなかった。昔のパリサイ人たちと同様に、法王教の指導者たちは、彼らの罪を明らかにする光を憎んだ。義の標準である神の律法を放棄してしまったので、彼らは無制限に権力を行使し、自由に悪事を働いた。詐欺、貪欲、放とうが広く行われた。人々は、富と地位を得るためにはどんな罪でも犯した。
各時代の大争闘電子版p45中世の霊的暗黒時代

更に・・・宗教裁判

13世紀に、法王制の機関中で最も恐ろしいもの、すなわち宗教裁判所(異端審問所)が設けられた。暗黒の君は、法王制の指導者たちと共に働いた。彼らの秘密会議においてサタンとその天使たちが、悪人たちの心を支配した。しかしそれと同時に、人の目にこそ見えなかったが、神の天使がそのただ中に立ち、彼らの不法な命令の恐るべき記録をとり、とうてい人間の目が見るに耐えない恐ろしい行為の記録を記していたのであった。「大いなるバビロン」は「聖徒の血に酔いしれた。」無数の殉教者たちの寸断された体は、この背信した権力に対する神のふくしゅうを叫び求めた。
各時代の大争闘p45 中世の霊的暗黒時代

カノッサの屈辱

北イタリヤに影響力を拡大したかったハインリヒ4世。懇意にしていた司祭をミラノ大司教や各地の司教に任命した。これに対して教皇が「司教の任命権は教会にあることを通達し両者が対立するようになった。グレゴリウス7世が皇帝の破門と教皇権の剥奪をほのめかすことで両者の対立はいよいよ激化する。1076年、ハインリヒ4世は教会会議を開き教皇の廃位を一方的に宣言するも、これに怒った教皇グレゴリウス7世もハインリヒ4世の破門と王位の剥奪を宣言。

ハインリヒに対して不満を持っていたザクセンブルクはじめ諸侯がチャンスとばかりにハインリヒ4世に反旗を翻す。結局追い込まれたのはハインリヒの方で1077年1月、グレゴリウスがカノッサ城に滞在していることを知り、修道士の服装に身を包み極寒の地で3日間赦しを乞うためにその庭に跪いた、という。

こうした絶対無謬を唱えた法王の暴君的性格を示す顕著な実例は、ドイツ皇帝ハインリヒ4世(ヘンリー4世)に対する処置である。ハインリヒ4世は、法王の権威をあえて無視したために、破門と廃位の宣告を受けた。法王の命令に力を得て彼に反逆した諸侯たちの、離反と威嚇に驚いたハインリヒは、法王と和解する必要を感じた。彼は王妃と忠実な従者とを伴って、法王の前に身を低めるため、真冬のアルプスを越えた。グレゴリーが留まっていた城に到着すると、王は護衛もなく外庭に案内され、その厳しい冬の寒さの中で、みすぼらしい衣を着、頭には何もかぶらず、はだしのまま、法王の前に出る許可を待った。彼が3日間断食とざんげを続けた後、ようやく法王は彼に赦免を与えた。そしてそれさえも、皇帝が位に復して王権を行使する前に、法王の認可を仰がねばならないという条件つきのものであった。こうしてグレゴリーは、自分の勝利に意気揚々となり王たちの誇りをはぐことが自分の義務であると誇った。
各時代の大争闘電子版p43 中世の霊的暗黒時代

キリストと法王の違い

このごうまんな法王の横暴な態度と、キリスト―ゆるしと平和をもたらすために、心の戸の外に立って、入ることを求めておられるキリスト、また弟子たちに、「あなたがたの間でかしらになりたいと思う者は、僕とならねばならない」( マタイ 2 0 : 2 7 ) と教えられたキリスト―の柔和と優しさとは、なんと異なっていることであろう。
各時代の大争闘電子版 p43中世の霊的暗黒時代

救い主は待っておられる

 

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