結婚
先日の同窓会以降自分が作ったライングループに毎日様々な投稿がある。その中、冗談ぽくしかし本音を書いていると思われる投稿があった。彼は同窓会で自分のことを見つけるや否やすぐに声を掛けに駆け寄ってきた。堰を切ったように「あれから色々あったんだよ」と言いながら急にこれまでの人生を語り始めた。
彼はもともとファッションセンスが良く(同級生にはそういう友達が多い)高校卒業後は文化服装学院に進学した。当時はアパレル業界に行くならまず文化、と言われるほどの学校だった。文化に通いながら原宿にあったJUNで働いていた。卒業後は自社ブランドの立ち上げを視野にROPEに移り販売員としてもかなりの業績をあげていた。ところが、急に彼から電話があり「アパレルをやめる事にしたんだ。今度結婚するから式にきてね」と言われた。おそらく同級生男子で一番早い結婚だったと記憶している。勿論式には出席させていただいた。結婚にも驚いたが更に驚いたのは彼の新しい仕事。彼は生花農家になるという。自分がいた高校は結構専門的な農業技術を会得することもできたが彼はどちらかというと真面目に働かないタイプ。農業とはかなり縁遠いと思っていた。が、彼が一目惚れした彼女さんの実家が生花農家でそのあととりになるために婿養子に入ることにしたそうだ。苗字も変わり色々と苦労もあったと思うが、彼は奥さんのことが好きで好きでたまらないようだった。
波乱万丈
それから長いこと年賀状のやり取りはしていたので近況はなんとなく分かっていた。が、8年前に離婚したという。これには本当に驚いた。婿養子にまで入って大好きなアパレルを捨て農家に入るほど奥さんのことが好きだったはずなのに。理由も色々と語ってくれたがとにかく彼は姓を戻し、また子どもさんたちと別れ、職を失った。そして彼は現在タクシードライバーとして頑張っている。
「子どもに会えないことを除けば結構幸せだよ」と笑顔で語ってくれた。全く知らない東京の道を走るのだから最初はとても苦労したそうだが「なんとかなるもんだよ」と言っていた。「この年齢で手取り40は超えるから良い方だと思うよ」とタクシードライバーを勧めてくれた。
高校時代は、アイドル系の顔立ちでとても格好良く女子から大人気だった彼。色々なことを実直にこなし前向きに生活してきた彼が現在タクシードライバーとして第二の人生を謳歌している。人の人生はわからないものである。
彼の本音
同窓会で礼拝を行ったがその時にダブルコーテットで讃美歌を献げた。彼がLINEグループに投稿してくれた内容が「自分は高校から⚪︎⚪︎(学校名)に入ったから讃美歌グループに憧れていたんだよね。自分のキャラで讃美歌グループもないと思い、賛美している同級生を羨ましく思っていたよ。42年ぶりに彼らの讃美を聴いてやはり自分も歌いたくなった。讃美歌を歌うグループを作りたい」というものだった。結構この投稿には反響があり「今から自分と組もう」などの反応が多数あった。
満たされない思い
同級生の多くは所謂「勝ち組」である。資産、地位、家庭など全てにおいて平均以上ではないかと思われる人が殆どであった。そのような同級生を見て気後れも感じたが、彼らには満たされないものがあることも何となく見えてきた。直感的に彼らは神様を求めていると思った。神様にしか埋めることのできない心の一部分を自覚している。
世の中的に見れば超負け組の自分であるが、彼らのために心から祈ることは今に自分にもできる。自分にしか献げられないいのりがあるようにも思う。彼のために、そして同級生全員のために今日も祈ったところである。友人のために祈れる幸せを心から感謝したい。
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