自分がここにいる理由
何故青森にいるのか?よく人から聞かれる。青森にいるのか、という問いには「青森なんか、そんな本州最北端の地に」という意味が込められているように思う。その理由はふたつある。ひとつは切羽詰まっていて青森だろうが北海道だろうがどこでも良いから仕事に就かなくてはならなかった。復職願いを出したものの、元の職場あるいは教会内の教育機関では仕事がないと断られてしまった。この決定が出たのが3月の15日を過ぎた頃だった。そして3月31日付で退職になることだけを告げられた。時間のない中で何とか子どもの学費を捻出できるような職場を探さなくてはならなかった。教育局もかなりひどい仕打ちをするな、とも思ったがそんなことで揉めている時間はなかった。兎に角数日で仕事を探さなくてはならなかった。心当たりをいくつも当たったが芳しい返事はなかった。その中で今直ぐにでもきて欲しいと言ってくれたのが今の職場である。その経緯には教育局の対応など理不尽なことが多々あったが自分のような者を拾ってくれるところがあるだけ幸せである。しかし青森という未知の土地に行くことには多少なりとも抵抗があった。せめて茨城あたりであって欲しかった。それでも青森に行く決断をしたのはもう一つの理由である。ここの院長先生の伝道精神に惹かれたからである。自分のためには一切お金を使わず全てを伝道のためにささげてしまう。従業員を60名も抱える組織の院長である。が、その生活はいたって質素である。毎日白衣を着て病院内や福祉施設などを歩き回り、食べるものは病院の食事のみ。聞けば美容院は1000円カットで済ませるとのこと。しかし伝道のためには惜しまずお金を使ってしまう。本を執筆し自費出版で色々な人に無料配布したり、安息日の午後は黒石や五所川原で伝道集会を毎週行っている。伝道のためと言って豆乳やパンの工場を作り原価150円ぐらいかかっているパンを全て100円で売ってしまう。病院の職員はそのような院長先生のやり方に賛成する人もいれば反対する人も多くいる。挙げ句の果てに、今回M.R.I.が壊れてしまいそれを入れ替えるという話が持ち上がっている。良心的な業者さんは返済の見込みが立たないので購入は見合わせて方が良いのではないかとアドバイスしてくれる。工事費込みでおよそ1億とのこと。院長先生は72歳。田舎の診療所がもつ設備では無いとも言われている。色々な人がそれぞれの立場で意見を持っているが、自分は純粋に神様を第一にしている人にはそれ相応の祝福があるからM.R.I.も入れたら良いのではないかと思っている。また自分が必死にお祈りして宝くじを買ったならそれが当選するような気もしている。神様を第一にしてそのために必死になる人を、神様は可愛くて仕方ないのだと思う。
Golden Angels
自分が所属するキリスト教団のプロジェクトでGolden Angelsという讃美グループの活動がある。メンバーはアジアの色々な地域からオーディションで選抜され1年間この活動のために献身する。もう教師ではないので「教え子」という言い方はしたくないが自分がかつて働いていた学校の生徒だったものもこの活動に参加した。韓国が活動拠点になるので韓国人が多いが多国籍グループで年々によって色々なカラーがあり素晴らしい働きを展開している。自分が働いていた学校にも何度となく来校し讃美を披露してくれた。ある時、彼らに聞いたことがあった。「韓国の人は日本が嫌いな人が多いのに何故日本のためにこのような奉仕をしてくれるのか。何故日本を縦断するように各地をまわり奉仕してくれるのか」と。すると彼らは「神様の国に国境はありません」と答えてくれた。体が震えるような感じがして涙が溢れた。神様のために献身して働く彼らの働きを見るたびに励まされる。聞くところによると、彼らは毎月2万円のおこずかいをもらうらしい。年頃の若者が2万円で1ヶ月を過ごすのである。本当に神様に対する献身の思いがないとできない働きだと思う。
世界中には多くの方々が神様のために心から献身して働いている。そのような人のことを考えただけで胸が熱くなる。自分もその働きに参加してみたいが勇気が出ない。毎日、後ろの座席に座る患者さんにイエス様の話ができますようにと祈って仕事を始めるがどうしてもそれができない。本当に情けない。情けないから、勇気ある人々のために祈る。それしかできない。
しかしこの讃美歌を聴くともう一度チャレンジしてみようという気持ちになる。
自分の葬儀にはこの曲を特別賛美歌にして欲しいと考えている
The Mission (The Golden Angels Alumni Project Virtual Choir)
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