価値3

いじめ

先日、送迎の時によく通るある駅のことを患者さんから聞いた。その駅のホームで電車に飛び込む中学2年生の女子生徒さんのことを。その後すぐにそのいじめについてネットのニュースを色々と調べてみた。

県別のいじめ件数(生徒、児童1000人あたりの発生件数)のランキングが色々なサイトにあることを知った。サイトによって異なる順位が目立ち一貫性がない事は一目瞭然だったが、順位の入れ替えはあるにせよワースト10位までの県についてはほとんどのデータが同じ10県を挙げていた。青森県はその10位には入っていなかったが、発生件数としては結構多い印象を持ち、更にSOSのサインを見逃したり?、正当な対応ができていなかったために若い命が失われる結果になっていることに気づいた。都市部で同じ対応をしたらそれこそ学校は存続できなくなるくらいのミスを犯していても、それが罷り通ってしまうところが地方の怖いところか。

教頭だった頃、毎月いじめに関する報告書を教育委員会に提出する義務があった。生徒指導部も兼務していたため、自分の記録をみれば直ぐにかける資料ではあるが、それでも報告書は30ページ近くありかなり事細かに報告する義務がある。発生に関する報告のほかその件をどのように解決したか、第三者を交えた指導をしたか等、事案一件について詳しく回答する義務がある。自分はかなり、と言うか正直に全てを回答していたが煩雑で手間のかかる作業なので学校によってはいじめが発生していても「発生なし」としている例も多いのではないかと推測する。

泣きながら何度も後ろを振り返って

自分がよく通る駅で起きた件について、ネットの情報を紹介したい。

2016年8月25日午前10時ごろ、青森県藤崎町のJR奥羽線北常盤駅で、線路上にいた青森市立浪岡中学校2年の葛西りまさん(13)が普通電車にはねられ、全身を強く打って死亡した。県警はほぼ自殺と断定した。りまさんが線路上に飛び降りたとの目撃情報がある。

 学校によると、りまさんは24日に登校し、始業式に出て、その後の授業を受けた。斎藤実校長は取材に「現在は(いじめの有無を含め)何も分かっていない」と話した。
 学校は29日、全校集会でりまさんの死亡を報告し、1分間黙祷した。

 その後の調べで、りまさんがスマートフォンに『遺書』という書き出しで「ストレスでもう生きて行けそうにないです」「二度といじめたりしないでください」と書き残していたことが明らかになった。

 遺書にはいじめられたとする複数の生徒の実名も挙げられており、家族への感謝とともに、「家族へ、先立つ不孝を許してください。もう無理です」と書かれていた。りまさんが遺書を書き保存状態にしたのは25日午前8時34分で、その1時間半後に奥羽線北常盤駅の線路上で進入してきた電車にはねられた。この日は2学期の始業式の翌日だった。

 また、同じ青森県内ではこの6日前の19日にもいじめ自殺が発生している(青森県東北町・町立上北中学校いじめ自殺)。

りまさんは1年の1学期に学年生徒会の会長を務めた。入学当初はバレーボール部で、途中で美術工芸部に移った。津軽民謡に合わせて踊る「手踊り」の学外チームにも所属し、自殺した2日後の27日には東京での全国大会に出場予定だった。

 りまさんは遺書の中で、「手踊り」の学外チームに向けて「東京いって全国でまた皆で優勝したかったけど、行けなくてごめんなさい。だから7人で、優勝してください」とのメッセージも残した。同チームは27日の全国大会で優勝した。

 チームの動揺を避けたい遺族の意向で、東京に行ったメンバーにはりまさんが参加できなくなった理由は伝えなかった。死亡が伝えられたのは優勝し、青森に帰るバスの車内。メンバーは29日早朝、りまさんの自宅を訪れて優勝を報告し、生徒の名前入りの賞状を父親に手渡した。

 遺族によると、りまさんは亡くなる前日の24日も伝統芸能の全国大会に向けて夜9時ごろまで「津軽手踊り」の練習をしていた。三味線を担当する祖父が「頑張れよ」と声をかけると、「うん」という返事があった。

 翌25日朝、りまさんは「具合が悪い」と訴え、両親が出勤後も1人自宅に残った。

同級生の話では、りまさんは入学間もない2015年6月ごろから教室にいる時や体育の授業中に、無視されたり暴言を吐かれたりしていた。生徒の一人が「明日からいじめよう」と言い出したのがきっかけだったという。

 翌日以降、無視や仲間外れが始まり、学校で同級生や同じ部活の生徒から「死ね」「きもい」「ブス」と言われたり、机を蹴られたりするようになった。無料通信アプリ「LINE(ライン)」でも、複数の生徒から毎日のように「頼むから死んでくれ」「目障り」などの言葉が送られた。また、事実と異なるうわさが流され、多くの人を介して瞬く間に拡散された。

 同6月ごろ、「LINE」を介した中傷が発覚し、父親が担任に相談していた。中傷される理由について、りまさんは「わからない」と話していたという。学校が対応し、いったん嫌がらせはなくなった。

 2015年秋ごろからは朝起きられなくなり、ストレスによる「起立性低血圧」と診断された。3学期ごろからは、週に数回しか学校に来なくなったという。

 2年進級時のクラス替えでも配慮がなされ、りまさんは「大丈夫」と話すようになったという。しかし、2016年6月にも、事実と異なる噂が再び「LINE」で流され拡散された。りまさんは友人に「もう学校に行けない」と話し、ショックで2週間ほど休んだ。「死にたい」と口にして自殺の方法を調べたこともあったという。父親は取材に「今年5月に転校を検討したが、断念した。ネットで娘の悪口やうわさが転校先にも伝われば、逃げ場がないと感じた」と明かしている。

 自殺前日にもりまさんは「LINE」で新たな噂が発信されていることを知らされていた。始業式があった8月24日、学校で友人から「ラインでまた流されている」と聞き、別の友人に相談した。「誰が流したのか」と憤り、ショックを受けた様子だったという。翌日、線路に飛び込んで自殺した。

 29日夜、報道陣の取材に応じた父親は「いじめた生徒は大変なことをしたということを深く反省してほしい」と肩を落として語った。

 遺書は29日、遺族により一部が公開された。

 以下に掲載する遺書は、公開された画像を文字に起こしたもの。○○は黒塗りにされている部分で、氏名が非公開であった頃に公表されたため、文中の氏名と思われる部分は伏せられているが、そのままとした。

遺書

 突然でごめんなさい。ストレスでもう生きていけそうにないです。
○○が弱いのは自分自身でも分かってるし、○○が悪いところもあったのは知ってるけど、流石にもう耐えられません。〈「手踊り」の学外チームに向けて〉東京いって全国でまた皆で優勝したかったけど、行けなくてごめんなさい。だから7人で、優勝してください。○○も頑張ってね。
 学校生活も散々だし、それでストレスたまって起立性なったのに、仮病とかいう人が沢山いて、説明しても、あまり信じてくれなかった。1、2年の時で○○の噂流したりそれを信じたりいじめてきたやつら、自分でわかると思います。もう、二度といじめたりしないでください。〈以下、11行近い黒塗り〉
 家族へ。先立つ不幸を許してください。もう無理です。特別虐待があったわけでもない〈中略〉いないかも知れないけど、○○と手踊りの子達には何とか来て欲しいです。文章めちゃくちゃでごめんなさい。
 みんなに迷惑かけるし、悲しむ人も居ないかもしれないくらい生きる価値本当にないし、綺麗な死に方すらできないけど、楽しい時もありました。本当に13年間ありがとうございました。いつか、来世ででも○○が幸せな生活をおくれる人になれるまで、さようなら。
 また、会おうね。
2016年8月25日木曜日
○○○○

北常盤駅ホームに設置された防犯カメラの映像には、泣きながら何度も後ろを振り返る女子中学生の姿が記録されていたと言う。この場面を想像しただけで涙がこぼれてくる。

誰の心にも

ネット上にはこの件に関する色々な情報が錯綜している。その中でも結構多いのがこの女子中学生をいじめたとする「加害者」を名指しで公表したり、YouTubeには加害者とされる人たちの顔写真まで公開されている。この事件を教えてくれた患者さんの話では、加害者とされる数名の家族が地元にいられなくなり街を出たと言う。被害にあった女子中学生に対するシンパシーが、「加害生徒に対して何をしても構わない」と言う発想に繋がって行くのかもしれない。同情しながら、実は人間には皆同じ潜在的な悪の心があることを痛感させられる。

学校なんて

教育現場にいた者として、教育者の端くれとして「学校の大切さ」を十分理解している。学校は多くのことを教えてくれる社会の縮図であり品性構築についてこの上ない機会を提供してくれる場である。その学校の価値を認めた上で、敢えて言うならば「学校は人に誤った裁きをし、序列(中高生の言葉を使うならばカースト)を決め、人を傷つける場」でもある。だから自分は学校は命をかけて行くようなところではないとはっきり言える。実際、いじめを受けている我が子(次男)に対しても「心が疲れている時は、ママに言って必ず学校を休みなさい。どうしても行きたくなければやめても大丈夫」と言い聞かせている。

真の教育を知らない教員が「教育ごっこ」をしている学校ほど怖いところはない。また、心の満足度が低ければ低いほど、人をいじめたり貶すことで優越感を得、集団を支配下に置こうとする生徒が多くなる。偏差値で学校を選んではいけない理由がこれである。心が豊かな人たちに囲まれることが大切なのだ。

「油断することなく、あなたの心を守れ、 命の泉は、これから流れ出るからである。」
箴言 4:23 口語訳

【和訳】いじめ反対をラップで歌ったバーズ&メロディの予選 | BGT 2014

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